エンゲージャーに関する情報については、以下をご参照ください:
エンゲージャー (アタッチメントと呼ばれることもあります) とは?
エンゲージャーとは、コンポジットレジン製の小さな部品です。一般的に、クリアアライナー治療で特定の歯の移動を促進するために、歯の表面に取り付けられます。歯の形状や位置によってはアライナーが歯を「捉え」にくいため、歯の頬側表面にコンポジットレジン製の小さな突起物を取り付け、アライナーが歯と「かみ合う」ようにします。
ClearCorrect では、このような突起物を「エンゲージャー」と呼んでいますが、「アタッチメント」と呼ばれることもあります。治療計画の中でエンゲージャーを使用するかどうかは、医師が判断します。
エンゲージャーの適切な配置方法については、こちらの記事をご参照ください。
エンゲージャーに関する注意事項:
エンゲージャーは、ClearCorrect や他社などで活発な研究が進行中の領域です。
文献や専門家のフォーラムでは、エンゲージャーについて多数の概念設計が検討されてきました。しかし、それを実践に移し、エンゲージャーテンプレートで熱成形すると、適合性やエアギャップの問題により、これらの設計の多くで機能が低下してしまいます。
決定的な情報がないため、上記の適合性の問題が解決するまで、ClearCorrect では十分な機能を発揮するシンプルな横型および縦型エンゲージャーにこだわり、さまざまなサイズと深さの製品を提供する方針です。
エンゲージャーのタイプ
ClearCorrect では、治療セットアップにおいて 2 つのタイプのエンゲージャーを提供しています。
縦型エンゲージャー 一般的な使用目的:
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横型エンゲージャー 一般的な使用目的:
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ClearCorrect のエンゲージャー
各エンゲージャーの形状、サイズ、深さは、テクニシャンが治療セットアップにおいて提案します。カスタム請求がない限り、医師の側で指定する必要はありません。
治療セットアップをお送りする際、提出された処方箋および、医師が患者のために追求する治療過程の指示に関する当社の解釈を提示します。ただし、提示される推奨事項は絶対的なものではありません。医師は、必要な変更を加えて、患者ごとにカスタム治療計画を作成することができます。
エンゲージャーのプリファレンスやタイミングは、各患者の治療方針に応じて相談・調整することができます。ケースの提出時または治療セットアップの承認時に、プリファレンスをお知らせください。
治療計画に表示されるティール (青色) の四角形は、エンゲージャーの追加を表します。
ClearPilot™ の治療セットアップでは、新しく配置されたエンゲージャーはティールで表示されます。以前に配置されたエンゲージャーは薄いティールで表示されます。
前のセットアップ (新しい印象またはスキャン以外) に基づくケースの修正を提出された場合、当社では、既存のエンゲージャーが歯に配置されたままであると想定します。新しいエンゲージャーが必要な場合を除き、新しいエンゲージャーテンプレートは提供されません。
エンゲージャーのサイズ
エンゲージャーのデフォルトのサイズは、3 ミリメートル長方形エンゲージャーです。水平または垂直位置にベベル (切り込み) が付与されています。
さまざまな形状とサイズの歯をサポートするため (臨床歯冠が短い、切歯が大きいなど)、以下の 3 つのサイズからエンゲージャーを選ぶことができます。
- 2 ミリメートル
- 3 ミリメートル
- 4 ミリメートル
エンゲージャーの深さ
デフォルトの深さは、横型エンゲージャーで 0.75 mm、縦型エンゲージャーで 1.00 mm となっています。いずれも、切端側に向けてベベルが付与されています。
エンゲージャーの深さを選ぶことで、保定力/かみ合う力をコントロールすることができます。各タイプのエンゲージャーについて、2 種類の深さを選ぶことができます。
- 横型エンゲージャー: 0.75 mm および 1.00 mm
- 縦型エンゲージャー: 1.00 mm および 1.25 mm
エンゲージャーのベベル付与
エンゲージャーにベベル付与する目的とは?
- エンゲージャーを取り付けている場合に、アライナーを装着しやすくします
- 面に傾斜を付けることで、「カチッ」とはめるスナップ式と比較して、緩やかな装着を可能にします
- 穏やかな力
- アライナーの取り外しに器具が不要
ClearCorrect のアライナーは、縦型および横型エンゲージャーのいずれの場合も切端側に向けてベベルが付与されています。

プロトコルおよびカスタムエンゲージャーの請求
ClearCorrect のエンゲージャーに関するデフォルトプロトコル:
- 縦型および横型エンゲージャーは、医師が別途指定しない限り、歯の頬側表面、中央に配置されます。
- アライナーの完全性を維持するために十分なスペースを確保するため、エンゲージャーは、アライナーの切端または歯肉縁近くには配置しません。
- 横型エンゲージャーは、0.50 mm 以上の挺出を必要とする歯に配置します。
- 横型エンゲージャーは、1.00 mm 以上の圧下を必要とする歯に配置します。
- 縦型エンゲージャーは、小臼歯、犬歯または切歯を 25 度以上傾斜させる必要がある歯冠または歯根傾斜のために配置します。
- 縦型エンゲージャーは、15 度以上のローテーションを必要とする歯に配置します。
ClearCorrect のエンゲージャーに関するデフォルトプロトコル - 例外:
- エンゲージャーは、臼歯には自動的に配置されません。医師が臼歯にエンゲージャーを請求した場合、別途指定しない限り、横型エンゲージャーが配置されます。
- エンゲージャーは、医師が特に請求しない限り、矮小歯には配置されません。
- エンゲージャーは、種類によらず、歯冠補綴物またはインプラントには配置されません。
- エンゲージャーは、医師が請求した場合、咬合面または臼歯 (臼歯部バイトランプまたはターボ) に配置することができます。
- 医師が請求した場合、1 本の歯に複数のエンゲージャーを追加することができます。
- エンゲージャーは、医師が特に請求しない限り、カットアウトと同じ歯には配置されません。
ClearCorrect のエンゲージャーに関するデフォルトプロトコル - 極端なローテーション:
(極端に回転した歯の場合 - 約 30 度)
- 医師が一度に 2 個使用するよう特に請求しない限り、エンゲージャーは一度に 1 個のみが使用されます。
- エンゲージャーを配置するスペースがない場合、頬側表面に十分なスペースが確保されるまでエンゲージャーは配置されません。
- 隣接する歯列への影響を避けるため、極端なローテーションのある歯に配置されたエンゲージャーは、計画ステップで削除または置換されることがあります。
- エンゲージャーは、医師が特に請求しない限り、舌側表面には配置されません。
ClearCorrect のエンゲージャーに関するデフォルトプロトコル - 修正:
- 修正の場合、エンゲージャーは最初のステップまたは「オリジナルのステップ番号」から開始されます。
- 新しい印象と共に修正を提出した場合、新しいエンゲージャーが提案されます。そのため、古いエンゲージャーはすべて取り外す必要があります。
- 医師は、修正においてエンゲージャーを維持するよう請求することができます。
- 修正で古いエンゲージャーを維持した場合、新しいエンゲージャーテンプレートは送付されません。
カスタムエンゲージャーの請求
ケース提出時にカスタムエンゲージャーを請求する場合は、ケース提出フォームの「Additional Information (追加情報)」セクションに請求内容を記入してください。以下のような指示を行うことにより、カスタム請求を指定することができます:
- エンゲージャーを配置する歯
- 使用するエンゲージャーのサイズ
- 使用するエンゲージャーの深さ
- 縦型または横型エンゲージャーのいずれを使用するか
下の写真に、エンゲージャーの請求例を示します。
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