参考:SVC-0038-1.0 How to Perform IPR
内容
実施方法:
IPRはinterproximal reduction(隣接面の削合)を意味します。これは治療中に必要な歯の動きが得られるよう、2歯間にきわめて小さなスペースを作る処置です。

IPR動画チュートリアルをご覧ください。
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この情報は、2010年Willis Pumphrey博士(口腔外科医)が発表されたデモンストレーションを元に作成しています。一般的なガイドとして役立てていただくことを意図するもので、IPRの実施に関する包括的な手順書ではありません。通常どおり、医師は自らの最善の判断に基づく必要があります。
IPRのABC
- 舌、口唇および頬を避けます(Avoid)。患者の軟組織をミラーやチークリトラクターで保護します。
- 指で支えて手を固定します(Brace)。ハンドピースを安定させディスクを一直線に揃えるために、指で支えます。それから、ハンドピースをコンタクト領域と一直線に揃えます。ハンドピースを使用して歯肉を白くします。
- ワックスなしのデンタルフロスがコンタクトを完全に通過するか確認します(Check)。IPRトラッキングチャートを用いて実施したIPRの記録を取ります。
必要な器具
あらゆる手順の前に治療計画を確認します
アライナーの箱に入っている治療計画をご確認ください。これには、各ステップのIPRの量と位置が歯式図上に示されており、下にそれぞれ赤色で記載されています。IPRを実施する際に記録を取ります。削合した歯および量を記録します。
IPRの実施
前歯に対する0.1 mm
必要な器具:
- ミディアムダイヤモンドストリップ
- IPRゲージ
手順:
ダイヤモンドストリップを半分に切断します。1回の処置にはストリップの1/2のみ必要です。
歯間の隣接面でストリップをのこぎりのように前後に静かに動かします。おおよそ8~12回行いますが、最終的には患者によって決まります。
ストリップをひっくり返し、再度この動作を約8~12回行います。この領域を水洗します。
正確なスペース量を確認するため、0.1 mmゲージを手に持ち2歯間に入れます。ゲージが歯間に適合しない場合、望ましい結果が得られるまで引き続き歯間面を削合します。
前歯に対する0.2 mm
必要な器具:
- 上面または下面コートのダイヤモンドディスク
- IPRゲージ
- オプション:ファインまたはエクストラファインのダイヤモンドストリップ
この処置を実施するために使用する片面ダイヤモンドディスクは、削合したい歯と動きの方向によって決まります。治療計画で歯式図を確認してこれを決めることができます。
手順:
ディスクをコンタクト領域に平行にまっすぐ配置します。
ドリルをONにして、コンタクト領域に沿ってディスクを動かします。歯間乳頭の高さで、またはコンタクトを通過した感じがしたら止まります。
コンタクトの通過を確実にするため、必要な場合、フロスを使用します。また、ディスクで残った鋭角の角や粗い表面を削るため、ダイヤモンドストリップを使用することもできます。
ディスクで残った鋭角の角や粗い表面を削るため、ダイヤモンドストリップを使用することもできます。
領域を水洗した後、正確なスペース量を確認するため、0.2 mmゲージを手に持ち2歯間に入れます。
後方歯に対する0.2 mm
必要な器具:
- 上面または下面コートのダイヤモンドディスク
- IPRゲージ
- オプション:ファインまたはエクストラファインのダイヤモンドストリップ
この処置を実施するために使用する片面ダイヤモンドディスクは、削合したい歯と動きの方向によって決まります。治療計画で歯式図を確認してこれを決めることができます。
手順:
患者の口唇と頬を切らないよう、歯科助手に押さえてもらいます。歯科助手にミラーまたはリトラクターで舌を押さえてもらいます。処置中ディスクが前歯にぶつからないよう、必要な場合ドリルのネックを延ばします。
ディスクをコンタクト領域に平行にまっすぐ配置します。ドリルをONにして、コンタクト領域に沿って頬側から舌側にディスクを動かします。歯間乳頭の高さで、またはコンタクトを通過した感じがしたら止まります。
コンタクトの通過を確実にするため、必要な場合、フロスを使用します。また、ディスクで残った鋭角の角や粗い表面を削るため、ダイヤモンドストリップを使用することもできます。
正確なスペース量を確認するため、0.2 mmゲージを手に持ち2歯間に入れます。
後方歯に対する0.3 mm
必要な器具:
- 両面ダイヤモンドディスク
- IPRゲージ
手順:
患者の口唇と頬を切らないよう、歯科助手に押さえてもらいます。歯科助手にミラーまたはリトラクターで舌を押さえてもらいます。処置中ディスクが前歯にぶつからないよう、必要な場合ドリルのネックを延ばします。
ディスクをコンタクト領域に平行にまっすぐ配置します。ドリルをONにして、コンタクト領域に沿って頬側から舌側にディスクを動かします。歯間乳頭の高さで、またはコンタクトを通過した感じがしたら止まります。
水洗した後、正確なスペース量を確認するため、0.3 mmゲージを使用します。
IPRによくある質問
IPR量に制限はありますか?
治療経過中1歯に行うIPR量には制限があります。ただし、修正が提出された場合および医師がさらにIPRを求める場合は除きます。
弊社の標準プロトコルでは、犬歯の近心が最大0.3 mm、犬歯の遠心が最大0.6 mmです。 それを超える場合は医師の特別の指示が必要です。 前回のIPRの依頼が実施されたかどうか確実にはわかりにくいことから、修正はIPRの減少量になります。 技工士からIPRを求められないのは、通常、治療構成上、最終的な目標の達成にIPRが必要なかったということです。
IPR材料
ClearCorrectは、ケース中にIPRを実行するためのIPRマテリアルを提供します。これらの資料は、オンラインストアで購入できます。
IPR材料およびその他の商品は、異なる地域で入手可能です。担当者に連絡して、ご自身の地域で購入可能なIPR器具をご確認ください。
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