印象とアンダーカットに関する情報は、以下を参照してください。
定義
望ましいアンダーカットと望ましくないアンダーカット
モスビー歯科学辞典では、アンダーカットは「歯の一部で、輪郭の高さと歯肉の間にあたる部分、ただしその部分の円周が輪郭の高さよりも小さい場合」と定義されています。
アンダーカットは、天然歯の形態と輪郭によるものです。アライナーは、この自然に発生する望ましいアンダーカットを利用して、通常の保持力を実現します。
一方、望ましくないアンダーカットは、保持力が強すぎて、印象やアライナーの取り外しを困難にします。
望ましくないアンダーカットでは、歯と歯の間に印象材が入り込み、患者の口内に印象材が固定されてしまうことがあります。印象材が硬化すると、十分な柔軟性がなくなり印象を取り外すことができなくなります。
原因
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望ましくないアンダーカットの一般的な原因には、以下のようなものがあります。
- 歯肉退縮によりセメントエナメル質接合部にノッチが存在する場合
- 修復済みのインプラントやブリッジの下
- 歯形態異常
- 修復物の豊隆が大きい
- ブラックトライアングル
解決方法
望ましくないアンダーカットの対処法としては、ブロックアウトが一般的です。以下の方法を試してみてください。
- 印象採得の前に、望ましくないアンダーカットに印象材に接着しない軟質材(ワックスなど)を詰めます。これにより、印象材を取り外しやすくなり、アンダーカットを3D模型からも消去でき、アライナーの取り外しも容易になります。
- アンダーカットに詰めるためのワックスで、組織や歯などの実際の解剖学的構造が隠れてしまわないようにしてください。
また、ミディアムボディ材をトリミングするという手法もあります。
- 印象採得2回法の第一段階と第二段階の間に、ミディアムボディ材の歯肉から2ミリ上の印象材をナイフでトリミングします。これにより、アンダーカットを覆っている材料は柔軟なライトボディ材のみとなり、印象の取り外しが容易になります。
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