バックトラッキングに関する情報は、以下を参照してください。
定義
バックトラッキングとは、患者が以前のアライナーを当初の予定よりも長く装着することです。歯の動きがトラッキングしなくなると、多くの場合、以前のアライナー/ステップで所定の位置に完全に移動させるためにさらなる時間が必要となります。バックトラッキングは、歯を治療の軌道に戻すために必要な時間を提供します。
用途
バックトラッキングが必要と考えられる場合の指標は以下の通りです。
- 切端のギャップ
- アライナーをしっかり装着できない
- アライナーがフィットしにくくなってきた
- 歯の移動が不完全である
- 指示の不遵守の患者が、1日22時間以上の推奨されている装着スケジュールを守っていない場合
方法
以下は、バックトラッキングの実施方法例です。
たとえば、アライナー15番がうまくフィットしない場合を考えてみましょう。
1. 「装着後に保管しておいた」アライナーを持って来るよう患者に指示し、必要なステップの作り直しを依頼します。
2. 現在装着しているアライナー(15番)から開始し、1つ前のセット(14番)を試してもらいます。もし、フィットしない場合は、その前のアライナー(13番)を装着してもらいます。この作業を、適切にフィットするアライナーセットが見つかるまで繰り返します(例として、ここでは12番がフィットするとします)。
3. 次に、フィットしたアライナー(12番)を基に、次のアライナー(13番)から順番に2週間ずつ装着してもらいます。
4. 最後にフィットしなかったアライナー(15番)に到達するまで、一連のアライナーを装着してもらい、各アライナーが正常にフィットし続ける限り、一連のアライナーの装着を進めていきます。
バックトラッキングに関する注意事項:
- 治療期間を通して、以前に装着したアライナーを保管する(捨てない)よう、患者に教育する必要があります。
- 患者が以前のアライナーを持っていない場合は、技工所での作り直しが可能です。アライナーが届くまでは、現在使用しているアライナーを装着してもらいます。
- バックトラッキングのためにアライナーの作り直しを発注すると、摩耗していないアライナーによって保持力が高くなるため、より高い効果が得られる場合があります。
- 歯の動きにおいて進行しているものとそうでないものがある場合、バックトラッキングが機能しないことがあります。もし、フィットするアライナーが見つからない場合、修正が必要になることがあります。
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