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治療プリファレンスとは?
症例を提出すると、技工士がデフォルトの治療プリファレンスを利用して治療セットアップを作成します。セットアップのプリファレンスは、ドクターポータルの[My Account(マイアカウント)]の[Treatment Preferences(治療プリファレンス)]でカスタマイズできます。
患者の治療に対する責任は、治療担当医がすべて負うものとします。詳細は利用規約をご覧ください。
治療プリファレンス
ClearCorrectの治療セットアップに使用する治療プリファレンスは以下のとおりです。 それぞれのプリファレンスの項目に、技工士が使用するデフォルト状態のプリファレンス、ユーザーが選択できるプリファレンスのオプション(1つ以上)、および各プリファレンスの説明が記載されています。
移動のペース
プリファレンスの名称 | デフォルト状態のプリファレンス | プリファレンスオプション 2 |
移動のペース |
各歯、ステップごとの標準的な移動量 - 0.3 mmの平行移動、圧下、挺出。3°の回転。
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各歯、各ステップにおける移動量の縮小(結果としてアライナーの数は増えます) - 0.2 mmの平行移動、圧下、挺出。2°の回転。
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説明 |
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取扱医師は、希望や必要に応じたアライナーの数と、歯の移動量のコントロールに基づいて、移動のペースを変更できます。 |
標準的な移動量は、アライナー素材、トリムライン、ソフトウェア特性とともに、クリアアライナーの設計に基づき設定および開発されます。
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1つの歯あたりの移動量を減らすオプションは、目的の移動をよりコントロールしやすくするため、抜歯症例、大臼歯のアップライト、インプラント用スペースの作成、完全なクラスIIおよびクラスIIIの矯正(2 mmを超える場合)などで検討する必要があります。このオプションを選択すると、治療で使用されるアライナーの総数が増え、治療期間も長くなります。 |
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装着スケジュール
プリファレンスの名称 | デフォルト状態のプリファレンス | プリファレンスオプション2 | プリファレンスオプション3 | プリファレンスオプション4 |
装着スケジュール | 2週間 | 1週間 | 10日間 | 3週間 |
説明 | ||||
装着スケジュール(1週間、2週間、3週間)は、各患者の状況に応じて臨床医が決定します。 | デフォルトのプリファレンスは、弊社の臨床プロトコルとアライナーの設計に基づくものです。アライナーは2週間ごとに交換することをお勧めします。 | 歯移動のペースが遅い場合や、13~19歳の患者など患者が成長過程にある場合は、1週間の装着スケジュールを考慮する必要があります。 | 成人や13~19歳の患者で、効率性が求められる場合は、10日間の装着スケジュールが適応されます。10日間の装着スケジュールを選択した場合は、よりゆっくりとした歯移動のペースに合わせることをお勧めします。 | 3週間の装着スケジュールは、症例の複雑さに基づき、歯移動に時間が必要な際に望ましい場合があります。 |
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IPRのタイミング
プリファレンスの名称 | デフォルト状態のプリファレンス | プリファレンスオプション2 | プリファレンスオプション3 | プリファレンスオプション4 |
IPRのタイミング | 必要な時にIPRを開始(ステップ1からでもよい) | ステップ1以降にIPRを実施 | ステップ3以降にIPRを実施 | IPRなし |
説明 | ||||
IPRは奇数のステップにおいて、隣接面間が適切な位置関係にある場合にのみ実施します。 | 治療開始時からコリジョンに対応できる場合は、IPRを遅らせないことも選択肢の1つです。遠隔治療を行う際に、予約回数を減らすことができる可能性があります。 | 治療開始時から初期のコリジョンに対応できる場合は、ステップ1でIPRを開始します。 | IPRでアーチの長さや形状を変える前に、初期のコリジョン数を減らし、より良い初期体験と快適さを患者に提供するために、IPRをステップ3まで遅らせます。 | 治療期間中にIPRは実施しません。遠隔治療によるシンプルな症例の場合にお勧めします。 |
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IPRの上限
プリファレンスの名称 | デフォルト状態のプリファレンス | プリファレンスオプション2 |
IPRの上限 | 前歯部で0.30 mm、臼歯部で0.60 mm | すべての歯で0.60 mm |
説明 | ||
実施するIPRの量が少ないほど、歯の移動を予測しコントロールしやすくなります。 | 最大0.30 mmというオプションは、患者の近心側/遠心側エナメル質の量が限られている場合や、臨床医がより少量のIPRを好む場合に考慮します。 | 弊社の経験から、0.60 mmはデフォルトの2週間の装着期間内に治療計画や目標を達成できる予測可能な量であると言えます。 |
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前歯のトルク
プリファレンスの名称 | デフォルト状態のプリファレンス | プリファレンスオプション2 |
前歯のトルク | 咬合接触なし | 咬合接触あり |
標準症例:約10°正のトルク | ||
Class III症例:下顎前歯にIPRを舌側傾斜、上顎前歯に前方へ正のトルクをかけてオーバーコレクションを実施 | ||
説明 | ||
前歯のトルクとは、前歯を長軸方向に回転させる動きのことをいい、特に矯正装置の使用による、歯の根尖部の動きを指します¹。 | 標準的な症例では、必要に応じて、または臨床医の指示に従って、前歯のトルクを適用します。 | テキスト欄が用意されているので、具体的なメモや指示を記入することができます。プリファレンスの注記で特に指定がない限り、デフォルトのプリファレンスが適用されます。 |
クラスIII症例の場合、適応があればIPRによって下顎前歯の舌側傾斜を実施し、必要に応じて、または臨床医の指示に従って上顎前歯に正のトルクを適用します。 |
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臼歯のトルク
プリファレンスの名称 | デフォルト状態のプリファレンス | プリファレンスオプション2 | プリファレンスオプション3 | プリファレンスオプション4 |
臼歯のトルク | 咬合改善のための最小限の変更のみ | 上顎臼歯のアップライトを実施、下顎臼歯に負のトルクを軽度かける | 下顎臼歯にアップライトを実施、上顎臼歯に正のトルクを軽度かける | 臼歯のトルク |
説明 | ||||
臼歯のトルクとは、臼歯を長軸方向に回転させる動きのことをいい、特に矯正装置の使用による、歯の根尖部の動きを指します。¹ | デフォルトのプリファレンスでは、現在の/自然な咬合と咬頭嵌合を維持または保存します。必要に応じて、咬合接触の改善のみを目的とした最小限の変更を加えます。 | 不正咬合の種類によって、より良い咬合を得るために臼歯の位置を変える必要がある場合に使用します。例として、クロスバイトの矯正や抜歯の症例が挙げられます。このオプションでは、下顎臼歯に負のトルクを加え、上顎臼歯のアップライトを実施します。 | オプション2と同じ考え方ですが、このオプションでは、上顎臼歯に正のトルクを加え、下顎臼歯のアップライトを実施します。 | 臼歯のトルクとは、臼歯を長軸方向に回転させる動きのことをいい、特に矯正装置の使用による、歯の根尖部の動きを指します。¹ |
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拡大
プリファレンスの名称 | デフォルト状態のプリファレンス | プリファレンスオプション2 |
拡大 | 犬歯から第1大臼歯までを拡大、合わせて前歯を前方へ出す。第2、第3大臼歯の拡大はしない。上下顎の左右各々で最大2 mm。 | 犬歯から小臼歯までを拡大、他の歯をアンカーとする。1象限あたり最大3 mm。 |
説明 | ||
より良好なアンカレッジを設けて、アンカレッジの数を増やすことにより、拡大できる幅が広がります。大臼歯と比較して小臼歯では、生物学的により大きな拡大を行えます²。 | デフォルトでは、第1大臼歯に限定して、前歯部および臼歯部のセグメントを拡大し、1象限あたり最大2 mmの横方向の不一致を矯正します。第2、3大臼歯はアンカレッジとして使用するため、移動させません。 | 最大限のアンカレッジを確保したい症例では、犬歯から小臼歯まで、1象限あたり最大3 mmまでの拡大を検討します。 |
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クラスII矯正
プリファレンスの名称 | デフォルト状態のプリファレンス | プリファレンスオプション2 |
クラスII矯正 | 上顎大臼歯を段階的に遠心移動 |
クラスIIの矯正なし(臼歯部の変更なし) |
説明 | ||
上顎第1大臼歯の近心頬側咬頭が対合のこの溝より前方にある場合、クラスIIの臼歯関係となります³。 | アンカレッジおよび歯移動のコントロールを強化するために、標準設定が求められます/提案されます。 | 治療期間中に前歯部-臼歯部の変更が予定されない場合。 |
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スマイルアーク
プリファレンスの名称 | デフォルト状態のプリファレンス | プリファレンスオプション2 |
スマイルアーク | 正面観の写真の笑顔を元に、リップガイダンスに従う | 理想的な咬合に基づいて歯列を整える、リップガイダンスなし |
説明 | ||
スマイルアーク(上顎歯の切端が下唇の曲線に沿ってどのように「流れ」ているかを示すもの)は、患者が笑った時にどのように歯列が見えるか、理想の形を決めるガイダンスとして利用できます。⁴ | 症例提出時に提供された正面からの笑顔の写真を使用して、症例のスマイルアークを設定します。 | 画質が悪い場合や、正面からの笑顔の写真がない場合は、リップガイダンスなしでスマイルアークを決定します。 |
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咬合
プリファレンスの名称 | デフォルト状態のプリファレンス | プリファレンスオプション2 | プリファレンスオプション3 |
咬合 | 臼歯部は3か所の咬合接触、前歯部は咬合接触なし | 臼歯部は3か所の咬合接触、前歯部は軽い咬合接触 | 臼歯部は強い咬合接触、前歯部は咬合接触なし |
説明 | |||
理想的な咬合とは、上下の歯を軽く咬合させたときに咬頭対窩(cusp-to-fossa)の関係にある状態をいいます。 | アーチ全体の咬合接触のバランスを確立することを標準とします。 | 臼歯部の咬頭嵌合を最大化させたい症例では、前歯部の咬合接触は提案されません。 | これは、臼歯部の咬合接触や咬頭嵌合のオーバーコレクションが求められる場合に選択し、強い咬合接触が提案されます。 |
患者の治療に対する責任は、治療担当医がすべて負うものとします。詳細は利用規約をご覧ください。
スピーの弯曲
プリファレンスの名称 | デフォルト状態のプリファレンス | プリファレンスオプション2 |
スピーの弯曲 | 患者の治療に対する責任は、治療担当医がすべて負うものとします。傾斜、圧下、挺出の組み合わせにより、スピーの弯曲を理想化する | 咬合を改善、ただし指示がない限り、スピーの弯曲の矯正は行わない |
説明 | ||
スピーの弯曲とは、犬歯から臼歯の頬側咬頭に沿って最後臼歯までを結んだ、下顎咬合平面の弯曲を指します。スピーの弯曲の矯正は、臨床医および各症例の治療目標次第となります⁵ | 弊社が提案するデフォルト設定では、自然なスピーの弯曲を維持するために小さな変更のみを実施し、必要な場合にのみ咬合を改善します。 | このオプションは、完全なスピーの弯曲の補正が望ましくない場合に適応されます。 |
患者の治療に対する責任は、治療担当医がすべて負うものとします。詳細は利用規約をご覧ください。
バーチャルCチェーン
プリファレンスの名称 | デフォルト状態のプリファレンス | プリファレンスオプション2 | プリファレンスオプション3 |
バーチャルCチェーン | 処方箋で依頼された場合にのみ実施。デフォルト状態では最後の2ステップで実施。 | スペースを閉鎖したいすべての症例に対しバーチャルCチェーンを実施する | バーチャルCチェーンを実施する場合、Cチェーンステップの前にアタッチメントを取り外す |
説明 | |||
バーチャルCチェーンは、(治療の特定のステップで)既存のスペースを閉鎖するために行います。バーチャルCチェーンは通常、治療の最後に計画され、実施されます。 | バーチャルCチェーンは、すべてのスペースを閉鎖し、アーチ内にスペースを残したくない場合に適応されます。デフォルトでは、治療終了時に残ったスペースを閉鎖できるように、最後の2つのステップで実施されます。 | これは、治療終了時にスペースを閉鎖するために、すべての症例にバーチャルCチェーンを適用することを希望する臨床医向けのオプションです。 | 治療の最終ステップで、アタッチメントを使用せず、残ったスペースをすべて閉鎖することを希望する臨床医向けです。 |
患者の治療に対する責任は、治療担当医がすべて負うものとします。詳細は利用規約をご覧ください。
第1大臼歯
プリファレンスの名称 | デフォルト状態のプリファレンス | プリファレンスオプション2 |
第1大臼歯 | より良好な咬合状態を目指して、必要に応じて改善する | 第1大臼歯は移動しない |
説明 | ||
第1大臼歯は、歯列の形態と咬合スキームを適切に維持する上で、極めて重要な役割を担っています。第1大臼歯に対するアプローチのプリファレンスを治療セットアップに設定しておくことは、治療計画において重要になります。 | より良好な咬合状態を確立するために、必要な場合にのみ改善を行うことを標準とします。 | このオプションは、第1大臼歯を移動させたくない症例で選択します。 |
患者の治療に対する責任は、治療担当医がすべて負うものとします。詳細は利用規約をご覧ください。
第2大臼歯&第3大臼歯
プリファレンスの名称 | デフォルト状態のプリファレンス | プリファレンスオプション2 |
第2大臼歯&第3大臼歯 | より良好な咬合状態を目指して、必要に応じて改善する | 第2および第3大臼歯は移動しない |
説明 | ||
大臼歯は(必要な移動量や移動の種類によって)クリアアライナーだけで動かすのが困難な場合があります。治療セットアップで第2大臼歯および第3大臼歯に関してどのようなアプローチを希望するのか、治療プリファレンスの中で明確に計画しておくことが重要です。 | 治療で第2大臼歯と第3大臼歯を移動させたい場合、デフォルトのプリファレンスには、より良好な咬合状態を確立するために、必要に応じて第2大臼歯と第3大臼歯の移動が含まれます。 | このオプションは、第2大臼歯と第3大臼歯を移動させたくない場合、通常は、すでに理想的な咬合状態が確立されている場合に選択します。インプラントや修復物では、第2大臼歯や第3大臼歯を移動させることが望ましくない場合があり、そのような症例で利用できるオプションです。 |
患者の治療に対する責任は、治療担当医がすべて負うものとします。詳細は利用規約をご覧ください。
オーバージェット&オーバーバイト
プリファレンスの名称 | デフォルト状態のプリファレンス | プリファレンスオプション2 |
オーバージェット&オーバーバイト | S理想的なオーバージェット(2±0.5 mm)に設定、前歯の咬合接触なし | オーバージェット(2~3 mm) の設定、軽度のオーバーバイトあり、前歯の咬合接触なし |
説明 | ||
オーバージェットとは、上顎歯列が下顎歯列より前に突き出している状態のことで、通常は咬合平面に対して平行に評価します⁶。 オーバーバイトとは、下顎前歯と上顎前歯が垂直方向に重なっている状態のことで、通常は咬合面に対して垂直方向に評価します⁶。 |
理想的なオーバージェット(2±0.5mm)のデフォルト設定は、下顎切歯が上顎切歯の舌側面に軽く接触する、通常の咬合の標準量とされています。 | 臨床医の好みに応じて、より顕著なオーバージェットやオーバーバイトのオプションを選択することができます。このオプションは、臼歯部の強い咬合接触およびオープンバイト矯正を希望する症例にも適応されます。臼歯部の咬合を改善するための治療終了時の仕上げに提案されます。 |
患者の治療に対する責任は、治療担当医がすべて負うものとします。詳細は利用規約をご覧ください。
軽度~中等度の叢生
プリファレンスの名称 | デフォルト状態のプリファレンス | プリファレンスオプション2 |
軽度~中等度の叢生 | 犬歯と小臼歯部の拡大、必要に応じてIPRを実施、前歯を突出させる。 | 犬歯、小臼歯部、第1大臼歯の拡大。必要に応じてIPRを実施、ただし前歯部の突出なし。 |
説明 | ||
叢生とは、複数の歯が互いに接近しすぎて、重複、様々な方向への転位、捻転など、異常な位置関係にある状態を指します。⁶ 3 mm以下の叢生を軽度、6 mmを超える叢生を重度とします。⁷ |
デフォルトでは、横方向の矯正によってアーチ長を伸ばし、アーチの形状を変更します。臼歯部の拡大と前歯部の前傾を用います。必要に応じてIPRが適用されます。このプリファレンスでは、第1大臼歯は移動させません。 | これは、第1、第2大臼歯の拡大も求められる症例に適応され、前歯部に変更は加えません。 |
患者の治療に対する責任は、治療担当医がすべて負うものとします。詳細は利用規約をご覧ください。
中等度~重度の叢生(クラスII)
プリファレンスの名称 | デフォルト状態のプリファレンス | プリファレンスオプション2 | プリファレンスオプション3 |
中等度~重度の叢生(クラスII) | 犬歯から小臼歯部間の拡大、第1大臼歯の遠心移動(1~2 mm)、第3大臼歯なし。必要に応じてIPRを実施、および必要に応じて前歯のラウンドトリッピングを実施。 | 犬歯と小臼歯部間の拡大、第1大臼歯の遠心移動(1~2 mm)、第3大臼歯なし。必要に応じてIPRを実施、ただし前歯部のラウンドトリッピングなし。 | 犬歯と小臼歯部間の拡大、第1大臼歯の遠心移動(1~2 mm)、第3大臼歯なし。必要に応じて前歯部のラウンドトリッピングを実施、ただしIPRなし。 |
説明 | |||
叢生とは、複数の歯が互いに接近しすぎて、重複、様々な方向への転位、捻転など、異常な位置関係にある状態を指します。⁶ 6 mmを超える叢生を重度とします。⁷ |
重度の叢生症例では、臼歯部の拡大に加えて、第1大臼歯の遠心移動が適用されます。治療時間を効率化するために第3大臼歯の抜歯を検討します。 | 前歯のラウンドトリッピングが適用されないことを除き、デフォルトのプリファレンスと同じです。ラウンドトリッピング(歯を頬側や舌側に動かしてスペースを作り、コリジョンを回避すること)が不要な症例もあり、ラウンドトリッピングなしで解決できる症例向けのオプションです。 | デフォルトと同じですが、IPRが推奨されない、または不可能な症例向けです。 |
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エンゲージャーのプロトコル
プリファレンスの名称 | Default Preference | プリファレンスオプション2 |
エンゲージャーのプロトコル | 回転、圧下、挺出にエンゲージャーを使用 | エンゲージャーは一切なし |
説明 | ||
不正咬合は多くのアンカレッジを必要とする場合があるため、エンゲージャーを歯に取り付けるにあたっては、複数のオプションが提供されており、必要に応じてコントロールの向上が図られています。 | エンゲージャーは、回転、圧下、挺出、平行移動などの予測可能性の低い歯移動に適応されます。 | 治療期間中にエンゲージャーが追加されることはありません。 |
患者の治療に対する責任は、治療担当医がすべて負うものとします。詳細は利用規約をご覧ください。
エンゲージャーのタイミング
プリファレンスの名称 | デフォルト状態のプリファレンス | プリファレンスオプション2 | プリファレンスオプション3 |
エンゲージャーのタイミング | ステップ3から取り付けて、各アーチの治療終了まで保持 | ステップ1で取り付けて、すべてのエンゲージャーを治療終了まで保持 | 指示された場合のみ取り付ける |
説明 | |||
治療でエンゲージャーの使用を開始するステップ。 | 治療開始時に、患者がより快適にクリアアライナーに慣れることができるように、デフォルトでは、エンゲージャーは治療の第3ステップで使用されます。 | 遠隔治療など、患者の予約を最適化する必要がある場合、または臨床医が希望する場合。エンゲージャーは、最初のステップで取り付け、治療期間中は保持し、治療終了時に取り外すことができます。 |
これは、臨床医がカスタマイズを行い、治療でエンゲージャーを取り付ける位置と時期を正確に選択できるオプションです。臨床医から特に指示がない限り、エンゲージャーは配置されません。
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エンゲージャーのサイズ
プリファレンスの名称 | デフォルト状態のプリファレンス | プリファレンスオプション2 | プリファレンスオプション3 |
エンゲージャーのサイズ | 3 mm | 2 mm | 4 mm |
説明 | |||
各種サイズのエンゲージャーを用意しており、これにより歯の形態に応じてフィット感を高め、アンカレッジを向上させます。 | 3 mmは、ほとんどの種類の歯に最適にフィットし、歯移動のコントロールを提供するデフォルト設定です。 | 2 mmは、臨床歯冠が短い場合に、カットアウトやボタンと組み合わせて検討する必要があります。 | 4 mmのエンゲージャーは、より強力なアンカレッジが求められる場合、また、第1、第2大臼歯などの臼歯部や咬合面で検討する必要があります。 |
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バイトランプ
プリファレンスの名称 | デフォルト状態のプリファレンス | プリファレンスオプション2 | プリファレンスオプション3 | プリファレンスオプション4 |
バイトランプ | なし | 下顎切歯を1.5 mmを超えて圧下する必要がある場合、2x2のバイトランプを追加する | 下顎切歯を1.5 mmを超えて圧下する必要がある場合、3x3のバイトランプを追加する | 下顎切歯を1.5 mmを超えて圧下する必要がある場合、犬歯にのみ上顎バイトランプを追加する |
説明 | ||||
バイトランプは、上顎の前歯部の舌側に配置されます。ClearCorrectでは以下の2種類のサイズを用意しています。 •3 mm •5 mm歯のサイズおよび下顎切歯とバイトランプの間に必要な接触に基づいて、バイトランプのサイズと深さを決定します。 |
バイトランプは、医師からの依頼があった場合にのみ適用されます。 | 2x2のバイトランプは、中等度のオーバージェットを伴うほとんどのディープバイト症例に適応されます。 | 3x3のバイトランプは、切歯と犬歯に力配分が求められる場合に適応されます。 | 犬歯の上顎バイトランプは、切歯のオーバージェットが大きい症例や上顎切歯を前傾させる必要がある症例に適応されます。 |
患者の治療に対する責任は、治療担当医がすべて負うものとします。詳細は利用規約をご覧ください。
カットアウトの形状
プリファレンスの名称 | デフォルト状態のプリファレンス | プリファレンスオプション 2 | プリファレンスオプション3 | プリファレンスオプション4 | |
カットアウトの形状 | なし | クラスII |
上顎アーチ:犬歯にスリット 下顎アーチ:第1大臼歯にボタン |
上顎アーチ:犬歯にスリット 下顎アーチ:第1大臼歯にスリット |
上顎アーチ:犬歯にボタン 下顎アーチ:第1大臼歯にボタン |
クラスIII |
上顎アーチ:第1大臼歯にボタン 下顎アーチ:犬歯にスリット |
上顎アーチ:第1大臼歯にスリット 下顎アーチ:犬歯にスリット |
上顎アーチ:第1大臼歯にボタン 下顎アーチ:犬歯にボタン |
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説明 |
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ボタンカットを使用する場合、アンカレッジとして、歯に直接接着したボタンにエラスティックを装着します。ダブルスリットを使用する場合、アライナーに直接エラスティックを装着します。 | カットアウトは、医師の依頼があった場合にのみ追加されます。 | 第1大臼歯のボタンは、エラスティックで大きな力をかけることができる臨床的症状に適応されます。ボタンのカットアウトとスリットの組み合わせは、クラスIIとクラスIIIのほとんどの不正咬合に最適です。 | アライナーを通して歯に力を伝える必要がある場合、上顎と下顎の歯のスリットが適応となります。 | 上顎アーチと下顎アーチのボタンは、犬歯および臼歯に直接力を加える必要がある場合に適応されます(クラスII division 2不正咬合に推奨)。 |
患者の治療に対する責任は、治療担当医がすべて負うものとします。詳細は利用規約をご覧ください。
治療プリファレンスの設定
手順:
ドクターポータルにサインイン後、以下の4つの手順に従って治療プリファレンスを設定することができます。
- [My Account(マイアカウント)]メニューにアクセスします
- [Treatment Preferences(治療プリファレンス)]セクションに移動します
- プリファレンスを選択します
- プリファレンスを保存します
? アイコンは、ヘルプセンターで各プリファレンスの詳細を説明した記事へのリンクとなっています。
[My Account(マイアカウント)]メニューにアクセスする:
治療プリファレンスは、ドクターポータルの [My Account(マイアカウント)]セクションからアクセスすることができます。ドクターポータルにサインインしたら、画面右上にあるドロップダウンメニューをクリックします。ドロップダウンメニューで[My Account(マイアカウント)]をクリックします。
[Treatment Preferences(治療プリファレンス)]セクションで設定を行う:
[My Account(マイアカウント)]メニューで[Preferences(プリファレンス)]をクリックします。治療プリファレンス機能には、以下の4つのセクションがあります。
- 臨床プリファレンス
- 叢生に関するプリファレンス
- アライナーのカスタマイズ
- 治療プリファレンスに関する追加メモ
プリファレンスを選択する:
デフォルトのプリファレンスと現在選択しているプリファレンスは、フィールド内に濃い太字テキストで示されます。
ドロップダウンメニューのアイコンをクリックすると、その他のプリファレンスオプションが表示されます。現在選択中のプリファレンスは、青緑色のフォントで、灰色にハイライトされて表示されます。その他利用可能なプリファレンスのオプションは、デフォルトのプリファレンスの下に表示されます。
プリファレンスを保存する:
治療プリファレンスの選択が終わったら、[Save(保存)]ボタンをクリックします。それ以降のすべての治療セットアップに、指定したプリファレンスが適用されます。
出典&参考文献
1) Dorland's Medical Dictionary for Health Consumers. (2007). 2019年4月10日検索:https://medical-dictionary.thefreedictionary.com/torque
2) Mosby's Medical Dictionary, 8th edition. 「Expansion(拡大)」2019年4月10日検索https://medical-dictionary.thefreedictionary.com/expansion
3) “Malocclusion of the Teeth. Seventh Edition“; E. H. Angle, M.D., D.D.S. Published by S.S. White Dental Manufacturing Company, Philadelphia, 1907. Chapter 2, p28-59.
4) “The importance of incisor positioning in the esthetic smile: the smile arc” by D.M. Sarver. PMID: 11500650 DOI: 10.1067/mod.2001.114301
5) Farlex Partner Medical Dictionary © Farlex 2012. Curve of Spee. (n.d.) Farlex Partner Medical Dictionary. (2012). 2022年1月5日検索:https://medical-dictionary.thefreedictionary.com/curve+of+Spee
6) Mosby's Medical Dictionary, 9th edition. © 2009, Elsevier. 「Overjet(オーバージェット)」および「Overbite(オーバーバイト)」を2019年4月9日に検索。
7) “Clear Aligners in Orthodontic Treatment” by T. Weir in Australian Dental Journal, 2017.
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